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2025/04/09

 9日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比1298円安の3万1714円だった。前日の米国株が戻り切れず結果的に下げてしまったことが響き早々に反落へ。米国と中国の報復関税合戦が嫌気されている面もある。国別の交渉でこの税率は今後緩和される見通しだが、貿易赤字を減らすことだけに執着しており黒字国は一方的に損をする公算だ。また、関税は双方がマイナスにしかならない課税措置でもあり負の連鎖を引き起こす可能性もある。

 昨日の米国市場は9日に発するトランプ関税への不透明感から引き続き売られダウ平均は4日続落した。米国は相互関税で国別の上乗せ税率を9日に発動する。米国最大の貿易相手国である中国にはさらに報復として50%上乗せすることになっており、米国自身への返り血を懸念して売りが続いてしまった。ダウ平均は短期的な下げ過ぎ感や交渉による税率軽減期待から一時1400ドルも反発する場面があったが、インフレ懸念による金利上昇で結局はマイナスとなって終えている。

 さて、東京市場はトランプショックがまだ尾を引いており本日は揺り戻しが起きている。中国への100%関税以外に新たな悪材料が出たわけではないので7日の安値(3万792円)を下回る心配はないだろうが、関税でだめなら今後は通貨に関して強制的な措置を念頭においていることが判明しており、まだ下値波乱の要素が残る状況になる。