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2025/05/14

 14日の市場は日経平均が5日ぶりに小反落。終値は前日比55円安の3万8128円だった。前日の米ハイテク株高を受けて取引開始直後は142円高と買い進まれたが、短期的に上げ過ぎた過熱感や円安一服が意識され徐々に利食い売りに押される展開。先月安値(3万792円)から直近高値まで7700円(25%)も上げており、上げ一服となっても不思議ではない状況でもある。注目の米中貿易協議が目先一巡したので次は日本やインドの交渉が注目されよう。

 昨日の米国市場はユナイテッドヘルス株の下げが響きダウ平均は反落した。この日発表された同社の今期収益見通し取り下げとCEO交代が嫌気され株価が急落。1社でダウ平均を400ドルも押し下げてしまった。他の医療保険関連株にも売りが広がり指数を圧迫した。一方、中国が米中協議の末に制裁を課していたボーイング機購入を再開したことで同社株が上昇。半導体関連にも好材料が出てエヌビディア中心に買われナスダック指数は5日続伸となっている。

 さて、東京市場はテクニカル的な反動から日経平均が上げ一服の様相を呈しているが、トランプ関税交渉の最初のヤマ場(米中協議)を通過したことで、米中2大国の経済安定が相場の支えとなり下値も堅そうだ。日本との交渉結果は来月初旬まで待たなければならないが、中国ほど有利な立場にないことはちょっとしたネガティブ要因にも。それでも相場は大底が入っているので以前ほどの不透明さはない。