2025/05/26
週明けの市場は日経平均が続伸。終値は前週末比371円高の3万7531円だった。前週末の米国株はトランプ関税報道で下げてしまったが、日本市場が始まる頃には、米国市場の下げ要因であったEUへの50%関税発動が延期され日経平均が続伸する展開へ。円高気味の動きで日経平均の上昇は緩やかだったが、時間外取引の米株先物が上昇を強めたことでしり上がりに上げ幅を広げ結局は高値引けに。特にハイテクの多いナスダック先物の上げの大きさがプラスとなったようだ。前週末の米国市場は関税を巡る先行き不透明感が出てきてダウ平均は4日続落した。トランプ大統領が23日に突如SNSで「6月1日からEUに50%の関税を課す」と発信したことで、市場は再びトランプ関税に対する警戒感を強めていった。同大統領はアップルに対しても米国内で生産しない限り25%の関税を課すとし同社株が8日続落。せっかくの相場回復機運もトランプ発言でブレーキのかかる展開となってしまった。
さて、東京市場はトランプ関税に再び振り回されながらも結局は上げに弾みをつける皮肉な展開となった。日鉄によるUSスチール買収許可に関しても、トランプ大統領の先の発言で支配権が再び認められなくなっているが、当の日鉄株はプラスで引けており市場のトランプスルーの動きが浸透しつつある。日本株は今後、配当資金の再投資が行われる頃合いであり需給面で一段と安定してくるだろう。