2025/05/27
27日の市場は日経平均が底堅く3日続伸。終値は前日比192円高の3万7724円だった。昨日の米国市場はメモリアルデーのため休場。代わって注目された欧州市場はトランプ大統領がEUへの50%関税発動を延期すると発言したことで、休場ではなかったドイツ株などが上昇した。比較的良い流れで日本市場は迎えたものの、日経平均は昨日にEUへの関税強化延期を織り込んで上げていたため、この日は小口の利食い売りから始まる展開に。ただ、下げても100円強と下値は浅く実需売りが乏しい状態が続いている。日銀総裁がこの日午前に「今年後半に物価上昇率は2%へと徐々に収束していく」との見通しを示し、実現すれば引き続き政策金利を引き上げて金融緩和の度合いを調整していくと発言した。これで若干円高に振れたものの株式市場にはあまり響かなかった。一方、午後からは材料不在ながらも円相場が一転して下落に向かったことで日経平均もプラス圏へ浮上。東証上場全銘柄で算出する指数トピックスは日経平均以上の上昇率を演じるなど、良好な需給を支えに3月につけた年初来高値奪回へ着々と歩を進めている状況だ。
個別では株式分割を発表したダイトーケミが大幅高。一方、野村が目標株価を引き下げたことで楽天が下落している。他は味の素、イビデン、三菱重工などが年初来高値を更新。半面、ライオン、シャープなどが年初来安値更新となっている。