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2025/05/30

 30日の市場は日経平均が反落。終値は前日比467円安の3万7965円だった。前日の米国株は上昇したが、日本市場では米国で二審にあたる米連邦巡回区控訴裁判所が、前日に違法として差し止めを指示したトランプ関税を、再審に向けて再び発動(差し止めの停止措置)させるとしたことが悪材料視されている。もともと昨日は先物主導で上げ過ぎた面もあり、本日はその反動が出た面もあるようだ。それでも日経平均は200日移動平均線上を維持する強さを見せている。

 昨日の米国市場はエヌビディアの決算を好感してダウ平均は反発した。前日夕方に発表された同社の四半期決算が事前予想を上回り大幅高へ。全体も同社にけん引されて主要指数は高く推移した。一方、米裁判所がトランプ関税の差し止めを命じたことは同国市場ではあまり買い材料とならず、むしろ他の手法で関税を上げる可能性があるなど政策の行方に不透明感が増したとの見方が出ている模様。もっとも、長期金利は低下しており関税自体がさほど材料とならなくなってきた感もある。

 さて、東京市場は昨日のトランプ関税一時差し止めが無効化されたことで反落する1日に。もともと関税を止める手段はトランプ政権が続く限り皆無に等しく目先の材料で先物中心に振り回されている感はある。円相場も本日は円高気味でトレンド的に円安傾向の強さは昨年ほどの勢いはすでにない。ただ、トピックスの強さに表れているように株式市場の基調は関税では崩し切れないことは判明している。