トップページへ戻る

バックナンバー

2025/06/05

 5日の市場は日経平均が反落。終値は前日比192円安の3万7554円だった。前日の米国株は高安まちまちで材料とならなかったが、足元の米経済指標の悪さからの円高進行が嫌気されて日経平均は200円ほど安く始まった。売り一巡後は押し目買い意欲の強さから前日終値近辺まで戻すなど強いところも見せていたが、日米通商協議の落としどころが見えて来ない状況では買いが続かなかった。自動車株が後場から下げ幅を広げてしまい指数は再び安値圏へと沈んでしまった。

 昨日の米国市場は雇用関連指標の軟化を受けてダウ平均は5日ぶりに反落した。この日発表された5月の全米ADP雇用リポートの雇用者数の伸びが事前予想を下回ったことや、ISM非製造業景況感指数の予想割れなどが響き全体的に売りが優勢となった。トランプ政権の高関税政策がじわりと効きてきているような印象だ。一方、各国との通商協議が進んでいる印象から下値には買いが入り、S&P500種やナスダック指数は小幅ながらも3日続伸している。

 さて、東京市場は円高や米経済指標をやや警戒して本日は売りが優勢となる展開。ただ、一部を除いて実需売りは少なく崩れる様子は感じられなかった。長期金利の落ち着きや減益ながらも高水準を維持している企業業績を支えに、3万7000円台半ばから3万8000円台前半は居心地の良い水準となっているのだろう。チャート面でも下値25日移動平均線(3万7442円)が迫りサポートしそうだ。