2025/06/10
10日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比122円高の3万8211円だった。前日の米国株は高安まちまち。それでも日経平均は買い先行で始まるなど3万8000円台に乗せてもなお基調が揺るがない安定ぶりを示している。背景には長期金利の低下や米ハイテク株高などがある。さらに円安が進行していることもリスクオンに向けた動きだろう。株式市場を取り巻く環境はトランプ関税下でも一定の強さを取り戻しており崩れる心配はほぼなくなっている。昨日の米国市場は利益確定売りが出てダウ平均は小反落した。この日は特に目立った材料がなく、全体としては高値警戒感が出て小口売りに押される展開となった。米中両政府が2回目の閣僚級会議を開いたが進展はなく、引き続き翌日も協議を継続するということで市場には少しの安心感が広がっている。一方、市場の先高期待が戻ってきており押し目にはすぐに買いが入る状態。採用銘柄数の多いS&P500種やナスダック指数は続伸するなど需給は万全だ。
さて、東京市場は日経平均が直近1カ月のレンジを上抜けするような動きに入っている。トピックスも一貫して下値を切り上げており、3月の年初来高値更新は6月中どころか今週中にも達成しそうな流れにある。材料面では日米貿易交渉が今週末からの協議で進展するとの期待もあるようだ。結果次第で日経平均は4万円を目指す可能性も出てこよう。