2025/06/16
16日の市場は日経平均が3日ぶりに反発。終値は前週末比477円高の3万8311円でわずか1日で3万8000円の大台を回復した。前週末にイスラエル・イラン戦争の勃発を織り込んでいたため、日経平均は米株安にもかかわらず本日は買い先行の展開となった。1ドル=144円台と円安に振れたことも追い風となって先週末の下げ幅を一気に埋める強さに。中東情勢緊迫化を警戒した売りは一時的なものでおさまっており、現状は不思議なほど悪材料視されてはいない。前週末の米国市場は地政学リスクの突然の高まりを受けてダウ平均は大幅反落した。イスラエルがイランの核施設を中心に空爆を開始したことを受けて一時的にリスクオフの売りが膨らんだ。イランがミサイルで反撃を開始したとの追加報道でダウ平均の下げ幅は一時800ドルを超える場面も。原油と金相場も急伸した。しかし、ダウ平均はそれ以上下げることなくその後は比較的冷静に推移。この紛争はある程度予想されていたのか売り圧力はそれほど強まらなかった。
さて、東京市場は中東情勢緊迫化にもかかわらず腰の強い展開を見せている。市場としては中東全体を巻き込んだ大紛争に発展するとは見ておらず、あくまでも当事者間に限定された叩き合いと見ているようだ。トランプ大統領が日本製鉄によるUSスチール買収を認めたことも、今後の日米関係にプラスになると判断している模様。最近は悪材料全てが絶好の買い場となっている。