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2025/06/17

 17日の市場は日経平均が基調の強さを反映して続伸。終値は前日比225円高の3万8536円で直近5月30日の終値ベースの高値を超え上放れの動きを見せている。前日の米株高と中東情勢を巡る過度な警戒が後退して買い先行のスタート。その後もじわりとした円安トレンドを受けて指数ではトピックスより日経平均の方が上振れ気味で推移した。日米首脳どうしの貿易協議は予想通り何も決まらない宙ぶらりんに。決着は期限である7月上旬までもつれ込むことは必至だ。

 昨日の米国市場でダウ平均は反発した。イスラエルとイランの軍事衝突でイランが停戦を模索しているとの報道から一時500ドルほど安かったダウ平均は反発に転じた。トランプ大統領が「イランが私との対話を求めている」と発言したことがその理由だが、当のイランが否定していることで実際はいつものトランプ節という口先だけとの見方もされている。もっとも、中東2大国の軍事衝突にもかかわらず各種マーケットの反応は比較的冷静だったのは多少意外でもある。

 さて、東京市場は中東情勢への懸念が薄れ好需給を背景とした堅調な相場が続いている。トランプ関税でも中東紛争激化でも株式市場の基調は崩れず長期金利も落ち着きを取り戻すなど株を売りで攻める理由はなくなっている。日経平均はじり高歩調ではあるが近いうちに3万9000円を捉えてきそうである。日銀が国債買い入れの減額を決めたが想定通りの内容で材料にはなっていない。