2025/06/18
18日の市場は日経平均が3日続伸。終値は前日比348円高の3万8885円で2月19日以来の水準まで回復してきた。前日の米株反落で取引序盤は170円安と軽く売られたが、9時15分前にはプラス圏へ戻すなど市場は安定的な強さを見せている。為替が円安に振れていることや、中東情勢でイランの予想以上の脆さが戦争拡大リスクの低下を連想させている。日銀の緩和維持的な姿勢も評価され、上放れを開始した日経平均の3万9000円乗せは近いものと思われる。昨日の米国市場は中東情勢の緊迫化を受けてダウ平均は反落した。トランプ大統領がイランに無条件降伏を求め、大規模攻撃まで多くを待たないと発信したことが目先的な売り要因となった。また、5月の小売売上高が事前予想以上に落ち込んだこともマイナス材料に。一方、下値には買いがしっかりと入っており大崩れする雰囲気は乏しい。中東情勢は一地域の紛争程度でこれ以上周囲を巻き込んで拡大するとの見方は出ていないようだ。米国も押し目買い基調を維持している。
さて、東京市場は悪材料下でも着々と水準を切り上げるなど完全な需給相場を展開中。日米首脳の貿易協議が半ば物別れに終わっても意に介する雰囲気はほとんどない。金あまり相場といえばその通りで、現状の金利下でも株式が選好される。日銀の量的緩和縮小のペースダウンが好感されているのも頷ける。今期の企業業績が予想よりも減益幅を急速に縮め、PER面での割高感もやや薄れている。