2025/07/16
16日の市場は日経平均が小反落。終値は前日比14円安の3万9663円だった。前日の米ハイテク株高を受けてプラス発進したものの、9時半頃には一転して150円安に転じるなど、参院選における与党大敗ムードを先取りする展開となった。ただ、下げれば押し目買いがすぐに入るのが今の相場で、その後は1ドル=149円台へ入った円安を手がかりに再度200円高へ。終盤は再びだれてしまい小幅安に転じるなど一貫した方向性の出ない1日となってしまった。昨日の米国市場はじわりと上昇したインフレ指標を嫌気してダウ平均は反落した。この日発表した6月の消費者物価指数は事前予想通りだったものの、食品・エネルギーを除くコア上昇率がアップしたため警戒売りが出たようだ。トランプ関税による物価上昇効果が表れ始めたとの指摘もあり長期金利とドルも上昇。マーケットはインフレへの警戒を少し強めている。一方、中国向けAI半導体規制を緩和すると政府が発表したことでエヌビディアが上昇。ナスダック指数は続伸している。
さて、東京市場は米ハイテク株高(ナスダック指数最高値更新)や円安進行といった外部の好材料を支えに一時買われたが、物色は日経平均採用銘柄に偏り全体としては模様眺めの1日となっている。このところ市場のボラティリティ(変動率)が低下しており、好悪材料に対してトレンドを作るほどのパワーには乏しい。もみ合い期間が長引いているだけに下値25日移動平均線がかなり迫ってきている。