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2021/10/28

 28日の市場は日経平均が続落。終値は前日比278円安の2万8820円だった。前日の米株安を受けて売り優勢のスタートに。先物が先導する格好で序盤は400円近い下げ幅を示現した。国内でも本格化している決算発表だが、キヤノン、ファナック、日電産、富士通など主力銘柄が嫌気売りで押されており、今のところ米国のようなポジティブサプライズにはなっていない。円安一服もあって本日の日経平均は売られやすくなっていたようだ。

 昨日の米国市場はクレジットカード大手ビザの株安が響きダウ平均は4日ぶりに反落した。ビザの決算は良かったが先行き見通しが市場の期待値に及ばなかったことから急落。同社だけでダウ平均を100ドルも押し下げた。このところ連日で最高値を更新していた反動もあったようだ。一方、長期金利の低下を受けてハイテク株がしっかり。採用銘柄の多いナスダック指数は連れ安せずに小幅ながらも3日続伸で引けている。

 さて、東京市場は米国株次第といった状況から本日は下げやむなしの1日に。国内の主要企業の決算も好悪両面ありながら、全体としてプラスに働いていないのが最高値を更新する米国と違うところ。肝心の衆院選もバラまき策ばかりで成長、改革に触れられず、市場は買い材料を見いだせない状態だ。25日移動平均線(2万8843円)近辺で下げ渋る動きを見せており、辛うじて基調は維持している。