トップページへ戻る

バックナンバー

2021/11/19

 19日の市場は日経平均が3日ぶりに反発。終値は前日比147円高の2万9745円だった。前日の米国株がハイテク株主体に買われた流れを受けて買い先行の展開に。政府が本日決定する過去最大規模の経済対策(55.7兆円)にも儀礼的な買いが入っており、その後も週末ながら安定して株価は推移した。一方、物色は買われるものと見送られるものが分かれており、新興市場は下げるなど指数ではバラつきが出ている。内容の良しあしで物色が分かれる業績相場といえそうだ。

 昨日の米国市場はネットワーク機器大手シスコシステムズの株価下落を受けてダウ平均は続落した。同社の8−10月決算が事前予想を下回り株価が急落。これが響きダウ平均は一時270ドル以上も値を下げた。一方、完全自動運転のEVを2025年に販売すると伝わったアップルが上昇して全体を下支え。他にもハイテク株が物色されてS&P500種指数とナスダック指数は8日ぶりに最高値を更新している。米国株の強気相場はまだ続きそうである。

 さて、東京市場は直近2日間の調整で目先の売りが一巡し、徐々に買い方のリズムに戻りそうな展開へ。政府の経済対策は金額こそ大きいが、将来へ向けた成長投資が乏しいため、過去最大の対策という割に株価上昇に加速がついてこないのは残念なところ。それでも米国株が再び最高値を更新し始めている状況にあり、来週には日経平均も上値3万円を目指す動きになると思われる。