トップページへ戻る

バックナンバー

2021/12/10

 10日の市場は日経平均が続落。終値は前日比287円安の2万8437円だった。昨日の米国市場でハイテク株が売られた流れを受けて売り先行の展開に。メジャーSQ通過のちょっとしたアク抜け感から値を戻す場面はあったが、首相が来年度税制改正大綱に金融所得課税を入れる方針を示したことで、再び手じまい売りを増やしてしまったようだ。その後は中国株の下げや週末ということで五月雨的な売りが終盤まで続き、結局は300円近い下げとなって取引を終えている。

 昨日の米国市場は高値警戒感からダウ平均は4日ぶりに小反落した。直前までの3日間で1100ドル以上も値上がりしていた反動から序盤は180ドル近く値下がりしたが、目先筋の売りが一巡すると徐々に下値を切り上げる底堅い展開へ。今回の戻りで出遅れていたディフェンシブ銘柄が買われて一時はプラス圏を回復する場面があった。しかし、11月の消費者物価指数の発表を翌日に控え終盤は再び利食いに押される流れ。結局は気迷いの中で方向感を出せずに終えている。

 さて、東京市場は米株安や週末ということもあって開始から軟調に推移する展開。米国で半導体株が売られたことから指数では日経平均の下げが大きくなってしまった。その日経平均は下値2万8500円辺りの心理的な節目を割り込み、うっすらと戻り一巡感を漂わせている。今月は記録的なIP0ラッシュで個人の資金がそちらへ吸い上げられてしまい、セカンダリー(流通市場)における積極的な資金が乏しくなっている。