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2021/12/17

 17日の市場は日経平均が反落。終値は前日比520円安の2万8545円で、1日で2万9000円台を割り込んでしまった。米国株が下げたことや昨日に上げ過ぎた反動もあって売り先行の展開に。週末とあって積極的な買いも入りにくく、その後も下げ幅を広げる動きとなった。午後には日銀が新型コロナに対応した資金繰り支援策の縮小を決めたことが嫌気されて一段安に。米国、欧州に続き日銀も金融緩和策からの転換姿勢を示したことで市場は神経質になっている様子。

 昨日の米国市場は前日に急伸した反動などからダウ平均は反落した。午前中は目先の利上げを乗り越える米経済の強さへの期待から260ドルも上がる強さを見せていたが、短期的に上げ過ぎた反動が出て午後からは利食い売りに押される展開となってしまった。金利が上がるにもかかわらず昨日に大きく上げたハイテク株はやはり売られる結果となり、ナスダック指数は昨日に上げた以上の下げを演じている。売り方の買い戻しが一巡したとの指摘もある。

 さて、東京市場は昨日の急騰ぶりがうそのように本日は一転して急反落する1日に。買い戻し以外の実需買いが乏しくこの水準では需給的に脆い面も覗かせている。昨日のFRB(米国)、ECB(欧州)に続き、本日は日銀まで量的緩和の方向転換を示唆することになり、市場は改めて金融相場の曲がり角を意識する状況となっている。昨日の流れから年末高の可能性もあったが、本日の下げでそれも消えた感がある。