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2021/12/21

 21日の市場は日経平均が3日ぶりに大幅反発。終値は前日比579円高の2万8517円で、1日で2万8000円の大台を回復した。前日の米国株は急落したが、それは昨日の下げで概ね織り込み済みで、この日は朝から400円を超える上げでスタートした。その後も米株先物高や中国などアジアの株高に後押しされて上げ幅を拡大。米半導体大手マイクロンテクノロジーの決算が好感されている面もある。これで日経平均は目先の下値不安を後退させた格好だ。

 昨日の米国市場はオミクロン株の感染拡大を嫌気してダウ平均は大幅に3日続落した。世界的に新型コロナの変異株オミクロンの感染が拡大し、各国各地域で行動規制が強化されるなど景気減速への懸念が高まった。バイデン政権の財政策(約200兆円規模)の実現が不透明になったこともマイナス要因となり、ダウ平均の下げ幅は一時700ドル近くに達する場面もあった。終盤は売り方の買い戻しで少し戻したが、年末に来てややネガティブな要因が増えている印象がある。

 さて、東京市場はこのところ急速に下げ足を強めていたが、本日は昨日の下げをほぼ取り戻すなどにわかに底打ち感を出している。実需少なく先物の売買に振り回されている感があるが、下値は2万8000円前後、上値は2万9000円の短期的なボックス圏形成と捉えていいだろう。外国人や国内機関投資家の実需は年内スケジュールを考えるとほぼ出て来ない。先物で上下に振れる内容の薄い相場が続きそうだ。