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2021/12/29

 実質新年入りする29日の市場は日経平均が反落。終値は前日比162円安の2万8906円で、わずか1日で2万9000円の大台を割り込んでしまった。本日は12月決算銘柄の配当落ち日だが、配当落ち分37円を埋めるのはもとより、一時は300円を超える下げ幅を示現在するなどやや荒れた1日となった。取引時間中の中国株の下げや、昨日の上げがやや行き過ぎだった反動があったようだ。年末で取引参加者が少なく先物の影響をより受けやすくなっている。

 昨日の米国市場はオミクロン株の感染拡大でも経済活動は弱まらないとの見方からダウ平均は5日続伸。11月8日につけた史上最高値まであと34ドルというところにまで迫ってきた。米当局(CDC)がこの日、感染者が無症状の場合は隔離期間を5日間に半減すると発表。オミクロン株は重症化の傾向が低いとの調査結果もあって市場には行動制限が長引かないとの見方が広がった。一方、先行して上げていたS&P500種は過熱感から小幅ながらも5日ぶりに反落している。

 さて、東京市場は米ハイテク株などの上げ一服や中国株安の影響を受けて総じて軟調な展開。マザースやジャスダックなど新興市場は堅調で、東証1部は先物の売買に指数が振り回されている感がある。チャート面では上値が75日移動平均線(2万9043円)で抑えられる一方、下値は200日移動平均線(2万8830円)でサポートされるなど比較的わかりやすい状態にある。