トップページへ戻る

バックナンバー

2022/03/07

 週明けの市場は日経平均が大幅に3日続落。終値は前週末比764円安の2万5221円で、2020年11月10日以来の安値となった。ウクライナ情勢の一段の不透明感から前週末の米国株が下落。さらに本日は欧米諸国がロシアからの原油輸入禁止を検討と伝わり原油先物が急騰。原油先物(WTI)は一時1バレル=130ドルと2008年7月以来の高値を付けた。日本経済にマイナスとの見方から日経平均は一段と急落。一時は2万5000円割れ寸前まで売られている。

 前週末の米国市場は深刻化するウクライナ情勢を懸念してダウ平均は続落した。ロシア軍がウクライナ最大の原子力発電所を砲撃して同原発を制圧。事態の緊迫化に売り注文が膨らんだ。一方、欧米が対ロシアの経済制裁を強めることが意識され、紛争長期化が世界経済を下押しするとの懸念が一段と強まっている。投資家のリスクオフの動きはなかなかやまない。この日発表された2月の雇用統計は事前予想を上回ったが全体への影響は限られた。

 さて、東京市場はウクライナ情勢の悪化を受けて大幅続落。原油価格の急騰が経済を冷やすとの見方が一段と強まり全面安の展開となってしまった。これは日本のみならず世界経済も冷やすとの見方となり景気の一段の悪化を織り込むような状況となっている。日経平均の2万5000円は抵抗ポイントのひとつではあるが、事態長期化で現状はそれも読めない状況にある。