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2022/06/01

 6月最初の取引となる本日の市場は日経平均が反発。終値は前日比178円高の2万7457円で、4月21日以来、約1カ月半ぶりの水準まで回復してきた。前日の米株安は昨日にある程度織り込み済みで、本日は1ドル=129円台まで進んだ円安を手掛かりに広く買われる展開となった。時間外取引の米株先物の上昇も後押し要因となって上げ幅を拡大。この日発表された中国の経済指標も好感されている。6月相場は当面の間は静かに水準を切り上げる動きが続きそうだ。

 昨日の米国市場は急激に進行した原油高を嫌気してダウ平均は7日ぶりに反落した。EUが年内をメドにロシア産原油の禁輸を90%達成すると発表したことを受けてWTI原油先物が急伸。一時1バレル119ドル台後半と2カ月半ぶりの高値を付けるなどインフレ再加速を懸念する売りが広がった。もともと短期的な過熱感が意識されてたこともあって幅広い銘柄に目先筋の手じまい売りが出ていた。一方、460ドル安まで売られた後には押し目買いが入るなど腰の強さも見せている。

 さて、東京市場は円安や中国・上海のロックダウン解除などで買い優勢の1日に。基本的に5月安値で悪材料は概ね織り込んでおり、その悪材料の部分的な後退とともに値を戻す状況となっている。ロシア産原油の禁輸など世界的な原油相場の先高観は揺るがないため、一段の株高にはやや慎重な見方がまだあるが、日経平均としては6月相場で2万8000円近くまでは戻せる余地があると思われる。