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2022/08/09

 9日の市場は日経平均が5日ぶりに反落。終値は前日比249円安の2万7999円だった。日経平均が終値で2万8000円台を割り込むのは3日ぶり。前日の米ハイテク・半導体株安が響き序盤から売りに押される展開。国内でも東エレクの4−6月決算が弱めで半導体関連銘柄に売りが広がった。日経平均は昨日まで4連騰し、今年3月、6月高値に接近していたため目先筋の手じまい売りも出やすくなっていた。過去最大の赤字を出したSBGの下げも指数の下げに寄与している。

 昨日の米国市場は良好だった雇用統計の余韻でダウ平均は小幅ながらも続伸した。雇用者数の増加が事前予想の倍にも達したことはポジティブサプライズで、急激な利上げやインフレによる米景気後退懸念がかなり弱まってきた。反対に9月の利上げ幅が3回連続で0.75%と大きくなる可能性もあるが、長期金利の落ち着きを見ると市場はそこまでは織り込み済みのようでもある。一方、ダウ平均以外の主要指数は弱く、一部ハイテク株の決算が重しとなったようである。

 さて、東京市場は日米の半導体関連株の弱めの決算を受けて日経平均が反落する1日に。今晩の米7月の消費者物価指数発表を控え買い方が手じまっておきたいという雰囲気も出ていたようだ。一方で2万8000円前後で相場は下げ渋り、依然として底堅いところも見せている。米国株や米経済指標でよほどの変化がない限り安定した基調を続けるだろう。