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2022/08/12

 12日の市場は日経平均が3日ぶりに大幅反発。終値は前営業日比727円高の2万8546円で、今年1月12日以来、7カ月ぶりの高値となった。注目された7月の米消費者物価指数や卸売物価指数の伸び率が低下に転じたことを受けて大幅高の展開に。最大の懸念要因であるインフレが過ぎ去りつつあることで市場はリスクを取りやすくなっている。足元の4−6月決算も全体で見れば堅調で、日経平均は年初来高値ゾーンである2万9000円台に向けた動きに入っている。

 昨日の米国市場は消費者物価指数に続き卸売物価指数の前月比低下を好感してダウ平均は小幅ながらも続伸した。10日のダウ平均は伸び率が鈍化した7月の消費者物価指数を好感して500ドルを超える大幅高に。続いて11日発表の卸売物価指数も事前予想以上に低下したことで一時340ドルも上がる場面があった。ただ、景気懸念の後退に伴い長期金利が上昇に転じたことでハイテク株が下落。これが全体の足を引っ張る格好で全体も上値は重くなってしまった。

 さて、東京市場は米国からの追い風に乗って日経平均が上げを加速。今年3月、6月の高値2万8300円台の抵抗帯をブレイクし新しい局面に移行してきた。ウクライナ発のインフレ問題を乗り越えつつあり視界が開けてくることにもなる。一方、第2次岸田改造内閣発足でも支持率は上がらず内政面での市場の期待は皆無の状態。この先も市場は海外情勢を頼りにせざるを得ないだろう。