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2022/08/22

 週明けの市場は日経平均が3日続落。終値は前週末比135円安の2万8794円だった。前週末の米株安を受けて300円を超える下げ幅でスタート。いきなり大きく売り込まれたが、序盤で売り物を吸収し切った後は自然体で値を戻すなど、需給的には売りがあまり続かない状態となっている。一方、米国で長期金利の上昇が進んでおりそれが警戒されている面から戻りも限定的。1度インフレを乗り越えた市場にとっては気になる米金利高である。

 前週末の米国市場は長期金利の上昇を嫌気してダウ平均は反落した。米長期金利はこのところじわりとした上昇傾向へ。金利低下や原油安が完全に止まったことで過度なインフレ後退観測が薄れつつある。ドル高トレンドもじわりと復活しており米国の輸出型企業の収益を圧迫。買い方は全体的に少し慎重になっている。長期金利は約1カ月ぶり高値水準で、金利上昇に弱いハイテク株がより売られ、ナスダック指数は2%の下落となっている。

 さて、東京市場は米株安を受けて日経平均が一時売り込まれるも、売り物が続かず依然として需給安定の様子がうかがえる。チャート面では10日移動平均線(2万8624円)にサポートされており上昇トレンドは維持。先週まで急ピッチに上げてきた過熱感を冷ます段階にある。ただ、過度なインフレ懸念は消えたものの、インフレが完全に消えたわけではないので、上げ方は緩やかにならざるを得ない。