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2022/08/31

 8月最後の取引となる本日の市場は日経平均が反落。終値は前日比104円安の2万8091円だった。昨日の米株安の流れを受けて序盤から売りが先行。米国では一部金融当局から「利上げは来年まで続ける」との発言も出ておりせっかくのリバウンドの機運を削いでいる。一方、日経平均が2万8000円台を割り込むと小口の押し目買いが入って相場を下支え。月曜日の安値(2万7788円)を下回ることはなく打たれ強さも感じられる。

 昨日の米国市場は金融引き締めの長期化観測からダウ平均は3日続落した。ジャクソンホール会議のFRB議長の発言後はハイペースな利上げとその期間の長さが強く意識されるようになり米国株はなかなか下げ止まらない状態だ。これで思うように物価が下がらなければ景気後退も現実味を増すだけに、市場には今のところ強気になれる要素が見当たらない。長期金利も2カ月ぶり水準に上昇しており、ハイテク株の多いナスダック指数の下落率は本日も大きめとなっている。

 さて、東京市場は引き続き米国の利上げ動向に神経を使う展開に。1ドル=138円台に達している円安やPERの低さが下値を支え、米国株ほどの下落率になっていないことが救いだが、国内に積極的に買えるほどの材料もなく動きは膠着気味となっている。首相が昼頃に記者会見をしたが新味に乏しく、この局面でリーダーシップの不在ぶりを露呈している。