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2022/09/01

 9月最初の取引となる本日の市場は日経平均が大幅続落。終値は前日比430円安の2万7661円で、3日ぶりに2万8000円台を割り込んだ。昨日の米株下落を受けて寄り付きから大台を下回る下げに。その後も米国のハイペースな利上げが長期間続くとの見方から改めてインフレ、金利高を織り込む動きとなり、一時は500円安となる場面も。円相場は1ドル=139円台後半へと達し7月安値を更新。こちらでも米金利高の長期化を想定した動きが表れている。

 昨日の米国市場は金融引き締めへの警戒感が収まらずダウ平均は4日続落した。この日もFRB高官からタカ派的な発言が出て相場を圧迫。政策金利を4%まで上げるため来年の利下げ転換もないという踏み込んだ内容だった。市場は利上げ長期化による景気後退を懸念し売りが継続。特に景気敏感株が売られるなどリスクオフの動きとなっている。この日は景気への懸念から原油先物(WTI)が続落して1バレル=90ドル割れに。景気を犠牲にしてインフレを抑える典型例となってる。

 さて、東京市場は米国情勢に振り回されて日経平均が直近安値(2万7788円)を下回る弱い展開。米国の景気が下向きになれば円安メリットなども吹き飛んでしまうため現状ではこれも材料となっていない。チャート面では下値200日移動平均線(2万7501円)が一番近いサポートだが、週末の米雇用統計の結果を待ってから対処したいのが本音だろう。