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2022/09/07

 7日の市場は日経平均が反落。終値は前日比196円安の2万7430円で、7月19日以来1カ月半ぶりの安値となった。前日の米株安や金融引き締め長期化観測などで開始から100円を超える下げでスタート。円相場が1ドル=144円台まで達したことに政府が強い懸念を示したことも売り材料となり、以降も相場は下値を広げて行ってしまった。もっとも、日経平均が75日移動平均線(2万7413円)辺りで下げ渋ったことにはまだ救いがあるといえよう。

 昨日の米国市場は長期金利が3カ月ぶりの水準に上昇したことが嫌気されてダウ平均は続落した。短期的に下げ過ぎていることから序盤はプラス圏で推移する場面もあったが、FRBやECBに続き豪州でも積極的な利上げが行われたことで結局はマイナス圏に落ちてしまった。この日発表された8月のISM非製造業景況感指数がやや強めだったたことも金融引き締め長期化観測を強めている。金利に弱いナスダック指数は7日続落となっている。

 さて、東京市場は欧米や豪州、カナダまで広がっている利上げの波にのまれて本日も売られる展開。止まらない円安が示すように西側世界の金利上昇はかなり本物のようだ。物価高、円安以下の賃金や企業成長の伸びは政府としても避けたいが、今は打つ手がまったくないのが現状だ。日経平均はひとまず200日線や75日線辺りで下げ止まったため、明日くらい反発できることを期待したい。