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2020/05/20

 20日の市場は日経平均が4日続伸。終値は前日比161円高の2万595円で、3月6日以来、2カ月半ぶりの水準まで回復してきた。前日の米国株は下落したものの、米中貿易摩擦への過度な懸念が後退したことで、短期筋による買いが断続的に入ってきた。新型コロナウイルスで停滞していた経済活動再開への期待も買い継続の一因に。ただ、出来高は減っており上昇継続には依然として疑念がつきまとう。

 昨日の米国市場は期待された新型ワクチンの不透明感が意識されダウ平均は4日ぶりに反落した。前日に900ドル以上も上昇した反動もあったようだ。前日に市場の話題をさらった同ワクチンに関し、この日は米ヘルスケア専門誌が「効果を信じるには情報が不十分」と断じたことが影響。関連株を中心に売り注文が広がった。一方、経済対策への期待が下値を支え大きく売り込まれることはなかった。

 さて、東京市場は意外に底堅く本日も戻りを試す展開となった。懸念される米中問題を巡っては、トランプ大統領が米中貿易交渉の第1段階の合意は破棄しないとの報道があり関係悪化への不安が後退。米株先物が上昇し国内株もこれに連れ高した。1ドル=107円台後半に入った円安も買い材料。しかし、短期筋以外の買いは乏しいようで主力大型株の動きは重いまま。肝心の外国人も動きはなく、上昇トレンドにありながらも焦点の定まらない展開が続いている。