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2021/09/06

 週明けの市場は日経平均が大幅に6日続伸。終値は前週末比531円高の2万9659円で、今年4月以来、約5カ月ぶりの高値水準まで買い進まれた。東証1部上場全銘柄で算出する指数トピックスは連日で年初来高値を更新している。前週末の米国株は軟調だったが出遅れ顕著な日本株はおかまいなしに本日も水準訂正を実行中。菅首相退陣で停滞していた国内の政策論争が活発化していることも上げに拍車をかけている。まずは3万円というのが市場コンセンサスとなっているようだ。

 前週末の米国市場は8月の雇用統計がふるわなかったことからダウ平均は反落した。雇用統計の雇用者数は事前予想の1/3程度しか伸びず、新型コロナデルタ株の影響が案外大きいとの認識が広がった。この日発表された他の景気指標も軟調気味で、景気敏感株が薄く広く利食い売りにあっていた。一方、FRBの量的緩和(テーパリング)が遅れるとの観測からハイテク株は堅調。ナスダック指数は小幅ながらも3日連続で最高値を更新している。

 さて、東京市場は菅首相退陣というポジティブサプライズが今日も材料となり日経平均は先週同様の急騰相場を続けている。次期衆院選(11月予想)も自民勝利で波乱なしという見立てから買いが買いを呼ぶ展開だ。足元の新型コロナの感染状況もピークアウトしておりまさに悪材料不在の無双状態。トピックスはバブル崩壊直後の90年8月以来の高値で、今しばらくは買い方有利の相場が続きそうだ。