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2021/08/12

 12日の市場は日経平均が5日ぶりに反落。終値は前日比55円安の2万8015円だった。前日の米国株が連日で最高値を更新した流れを引き継ぎ朝から買い先行の展開に。一時は上げ幅が200円を超える場面もあった。買い一巡後は連騰への警戒感から次第に伸び悩み。国内企業の4−6決算発表がほぼ一巡し、一段と買い進むだけの材料が見当たらなかったようだ。終盤にかけて日経平均はマイナス圏へと落ちてしまった。

 昨日の米国市場は7月の消費者物価指数が事前予想を下回ったことでダウ平均は続伸。連日で史上最高値を更新した。米国のインフレ率が鈍化傾向に入ったことが分かり早期の量的緩和観測が後退。10年債利回りが低下し景気敏感株中心に買いが広がった。前日には超党派で110兆円規模のインフラ投資法案が上院で可決されており景気回復継続期待が膨らんでいる。一方、ハイテク株はこの日もさえずナスダック指数は小幅に続落した。

 さて、東京市場は米国株の上昇があったものの日経平均は5日ぶりに反落へ。コロナ売りによる売り方の買い戻しが一巡。好業績株を買う動きもこの水準では止まってしまったようだ。不足している実需が戻るには足元のコロナの感染拡大が落ち着きを見せることが条件となるだろう。当面は上値75日移動平均線(2万8502円)以下でのレンジ相場となりそうだ。