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2020/04/28

 28日の市場は日経平均が小反落。終値は前日比12円安の1万9771円だった。前日に急伸した反動から戻り待ちの売りに押されたが、欧米で段階的な経済活動再開の動きが見られ、小口の押し目買いが下値を支える展開に。大型連休や本格化する国内企業の決算発表を前に積極的な売買は手控えられたが、底堅い雰囲気は本日も随処に感じられた。

 昨日の米国市場は段階的に経済活動を再開させる動きの広がりからダウ平均は4日続伸し、6日ぶりに2万4000ドル台へ乗せてきた。多くの州で新型肺炎の感染拡大ペースが鈍化しており先取りした買いが増えている。一方、米原油先物(WTI)が一時30%下げるなどエネルギー産業に対する警戒は根強い。米景気の重荷となることが懸念され全体の足を引っ張っている。

 さて、東京市場は昨日に急伸したことから全体的に積極的な買いは見送られたが、日経平均以外の指数は概ね続伸するなど底堅さを維持している。国債買い、社債買い、ETF買いなど日銀の「すべて買い政策が」そこそこ効いているようで、金融不安をネタに売り込んでくる向きはかなり減っている。国内の新型肺炎感染者数の伸びが鈍化してきていることも多少は効いている模様。ただ、上値2万円を取るには材料不足で、今しばらくはこの水準でもみ合う展開となりそうだ。個別では塩野義が新型肺炎予防ワクチンを国立感染症研究所と共同で開発すると発表して5日続伸。三井住友FGとスマホ金融で提携と伝わったSBIも買われている。