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2020/12/08

 8日の市場は日経平均が3日続落。終値は前日比80円安の2万6467円だった。前日の米株安を受けて売り先行のスタートに。売り一巡後は直近2日間である程度下げていたため押し目買いが入りやすく、その後はじわじわと値を戻して行った。首相が追加経済対策の事業規模が70兆円超えになると表明。新型コロナの感染拡大は続くが、財政面で景気が下支えされるとの安心感も功を奏したようである。東証1部では値上がり銘柄数の方が勝るなど内容的には底堅かった。

 昨日の米国市場は新型コロナの感染拡大が深刻化していることを受けてダウ平均は5日ぶりに反落した。カリフォルニア州は病床逼迫を受け自宅待機命令を発動。州人口の8割超に当たる3300万人が対象となり、さらに全米各地でも似たような状況に陥っていることから経済活動縮小への懸念が強まった。ダウ平均を含む主要3指数が前週末にそろって過去最高値を更新しており、目先筋の売り物が出やすかったことも背景にはある。

 さて、東京市場は海外市場の株高一服でこの日も見送り商状に。日経平均は最近には珍しく終日マイナス圏で推移する1日となった。東証1部の出来高は10月29日以来、約1カ月半ぶりの低水準。今回の上昇相場では最低を記録している。外国人投資家を中心にリスクオンの上値買いは目先一巡した格好だ。ただ、余剰資金や買い遅れた向きの多さから下値は堅そうで、全体の上昇スピードは落ちても下値切り上げ的な強含みの動きは継続しよう。