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2022/12/02

 2日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比448円安の2万7777円で先月10日以来の安値となった。前日の米国株の下げや1ドル=135円台に進んだ円高が嫌気されて朝から幅広く売られる展開。この日は日経平均が2万8000円台を割り込んでも押し目買いが入らず、むしろ25日移動平均線(2万7844円)を割り込んだことで目先筋の手じまい売りが加速してしまった。ここまで下げるほどの材料は見当たらないが、買い材料出尽くしでバランスが崩れた感はある。

 昨日の米国市場は雇用統計を控えた持ち高調整の売りでダウ平均は3日ぶりに反落した。前日の大幅高に対する高値警戒感も働いたようである。この日発表された11月のISM製造業景況感指数の軟化が嫌気されて景気敏感株が下落。一方、10月の米個人消費支出物価指数がインフレ鈍化を示しある程度は下値を支えた。長期金利が一時9月以来の安値をつけるなどインフレが落ち着きつつある様子がうかがえ、これに敏感なナスダック指数は小幅ながらも続伸している。

 さて、東京市場は米株安と円高進行が重荷となって想定外の大きな下げを演じてしまった。週末と米雇用統計発表前で買いが入りにくかったこともあるが、やはり企業の想定為替レートである1ドル=135円まで一気に円高が進んだことが響いたようである。日経平均は次なるチャート上のサポートラインである75日移動平均線(2万7650円)で止まるかがポイントとなるだろう。