トップページへ戻る

バックナンバー

2021/06/08

 8日の市場は日経平均が反落。終値は前日比55円安の2万8963円だった。前日の米国株はダウ平均は値下がりしたもののハイテク株の多いナスダック指数は続伸。これを見て前場途中まで日経平均はプラス圏で推移した。しかし、中頃以降は2万9000円台における上値の重さが意識されて次第にマイナス圏へ。出来高の少なさが示すように大台定着へ向けて実需が不足している点は否めない。国内ではワクチン接種が順調に進んでおり下値不安は少ないが、上値を買う主体も乏しく相場は膠着しやすい状況だ。

 昨日の米国市場は高値警戒感が働きダウ平均は反落した。相次ぐ経済指標の改善や行動規制の緩和を好感して序盤は5月7日に付けた史上最高値を超える場面があったが、その後はにわかに警戒感が広がり目先筋の手じまい売りに押されてしまった。今週は物価関連指標の発表があるため投資家としてはインフレへの警戒感が強まりやすい。一方、主要指数としては出遅れ感のあるナスダック指数が底堅く推移。小幅ながらも続伸してリスクマネー回帰の様子をうかがわせる。

 さて、東京市場は薄く広く買われながらも指数としては日経平均が反落する1日に。内外ともに目立った悪材料がなく緩やかな経済回復を買う動きが広がっているが、日経平均は2万9000円台や上値75日移動平均線(2万9183円)を意識してなかなか上値が追えない状況だ。トピックスが6連騰しているため日経平均もいずれは上値抵抗ゾーンを超えてこよう。