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2021/09/01

 9月最初の取引となる本日の市場は日経平均が大幅に3日続伸。終値は前日比361円高の2万8451円で、7月14日以来、約1カ月半ぶりの高値水準まで回復した。前日の米国株は安かったものの、日本株は昨日の上放れ的な動きですっかり様相が変わり、出遅れを取り戻すように独自の水準訂正相場に突入している。きっかけのひとつとなった経済対策期待は今日も材料視されており、総裁選、衆院選に絡んだ首相の開き直りが逆に良い刺激となったようである。

 昨日の米国市場は消費関連指標の軟化を嫌気してダウ平均は小幅続落した。この日発表された8月の消費者信頼感指数が事前予想を下回り景気回復鈍化懸念が再燃した。月末で株価が過去最高値圏にあることも買い方を慎重にさせたようである。一方、下値には押し目買いが入っており下げ幅は限定的。FRBによる量的緩和(テーパリング)は縮小しても、利上げ自体は当分の間は見送られそうで市場には安心感が定着している。

 さて、東京市場は下値圏からの上放れを鮮明にしており本日も各所の節目を突破する展開。日経平均は75日移動平均線(2万8292円)、200日移動平均線(2万8281円)を上抜けトレンド転換へ。トピックスは4月5日以来の高値に達するなどコロナ変異株相場から徐々に抜け出しつつある。今後は2万8000円台のレンジ相場を構築することになりそうだ。