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2021/06/30

 6月最後の取引となる本日の市場は日経平均が小幅ながらも3日続落。終値は前日比21円安の2万8791円だった。前日の米株高で朝方は200円近い上昇となったが、開始10分も経たずに息切れしてしまい、その後は前日終値近辺まで落ちる「行って来い」の展開に。上値が2万9000円の節目に接近したところで失速するなどカベとしての意識が強まっている。取引時間中に発表された中国の経済指標が芳しくなかったことも響いたようで、当面は上値の重い相場となりそうだ。

 昨日の米国市場は経済指標の改善を好感してダウ平均は小反発した。この日発表された6月の米消費者信頼感指数が事前予想以上に改善。4月の住宅価格指数も上昇率が事前予想を上回った。これを受けて全体は高めで推移したが、株価が過去最高値圏にあるためやや慎重になり上昇に勢いは出なかったようである。それでもナスダック指数とS&P500種指数は小幅ながらも連日で過去最高値を更新している。

 さて、東京市場は米株高の流れを生かせず上値の重い展開に。本日で4日連続日足陰線を引くなど取引時間中に買いが入らない実需不足が鮮明だ。ワクチンの職場接種の新規受け付けを当面停止すると伝わったこともポストコロナの見通しを不透明にさせている。チャート面でも75日移動平均線(2万9064円)に抑えられた形が1カ月も続いており、買うに買えない状況が長引いている。