トップページへ戻る

バックナンバー

2023/11/16

 16日の市場は日経平均が4日ぶりに反落。終値は前日比95円安の3万3424円だった。寄り付きは昨日に800円超の急騰を演じた反動で120円安と安く始まったが、前日の米国株が続伸している流れから押し目買いが入りプラス圏に一時戻す腰の強さを見せていた。しかし、10時以降は再び戻り売りに押されて下値を拡大。時間外取引の米株先物安につれて今度は300円近く下げる場面も。終盤は再び下げ幅を縮めたが、先物に振り回される不安定な1日となった。

 昨日の米国市場は卸売物価指数の低下を好感してダウ平均は4日続伸。8月中旬以来の高値となった。この日発表された10月の卸売物価指数は事前予想に反して前月比で0.5%の低下となった。0.1%の上昇を見込んでいた市場は消費者物価に続くサプライズとして利上げ終了を現実のものとして織り込み始めている。一方、10月の小売売上高は事前予想ほど低下せず、経済の過度な落ち込み懸念も薄れている。ハイテク株の多いナスダック指数も小幅ながら続伸した。

 さて、東京市場は昨日に上げ過ぎた反動から米株高にもかかわらず反落する展開となってしまった。日経平均の取引時間中の高値(3万3614円)が9月15日の高値(3万3634円)に接近したところで下げに転じたため、一応その水準が意識されている様子がうかがえる。今年6月以降は3万3000円台後半で4回も跳ね返されているため、上値突破はそう簡単ではないようだ。