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2020/04/22

 22日の市場は日経平均が3日続落。終値は前日比142円安の1万9137円だった。原油先物相場の連日の急落で市場心理が冷え込み、米株安も手伝って短期筋の売りが広がった。下落幅は一時400円を超えるなど取引時間中としては2週間ぶりに1万9000円の大台を割り込む場面も。一方、日銀のETF買い期待から終盤は下げ幅を半分以下まで縮小。実需売りが案外少ない様子も窺わせる。

 昨日の米国市場は原油相場の下落が止まらず投資家心理を冷やしダウ平均は大幅続落した。米原油先物(WTI)中心限月(22日から6月物)が一時1バレル6ドル台と前日終値から60%超の暴落を示現。原油安が米経済の足を引っ張り石油関連企業の信用不安を招きかねないとの懸念が高まった。キャッシュ化の動きを受け高値圏にあったハイテク株もこの日は大きく売られている。米国株は全体的に戻り一巡感が強まっている様子。

 さて、東京市場は買い手掛かりが見当たらずこの日も外部環境の悪化に押される展開となった。想定以上の原油安は不測の事態を招きかねず、新型肺炎とは別にマーケットの新たな爆弾要因となっている。一方、日経平均は1万9000円台を割って下値25日移動平均線(1万8751円)に接近したところで下げ止まり。この支持線を意識した格好で今日のところはうまくサポートされたようである。日銀のETF買いも心理的な支えとなっており、目先は25日移動平均線が下値ラインとなりそうだ。