トップページへ戻る

バックナンバー

2023/10/12

 12日の市場は日経平均が大幅に3日続伸。終値は前日比558円高の3万2494円で、先月25日以来の高値となった。前日の米株続伸を受けて250円を超える上げでスタート。想定外の強さに売り方の買い戻しが断続的に入り前場は400円を超える上げとなった。後場に入ると一段高となり550円超の上昇へ。外国人の短期的な先物買いが指数を一気に押し上げている。もっとも、内外でここまで動かす材料は見当たらず月末月初に下げ過ぎた反動高の内にあるとの見方もある。

 昨日の米国市場は連日で長期金利が低下したことを好感してダウ平均は4日続伸した。朝方発表の9月の卸売物価指数の伸びが前月より鈍化。さらに午後に発表されたFOMC議事要旨の内容が景気の先行き不安を意識させるもので、これ以上の金利上昇はないとの見方が広がった。また、中東の地政学リスクの高まりから安全資産とされる米国債が買われたことも影響した。もっとも、12日発表の消費者物価指数を気にする向きもあり一段と買い上がる状況でもなかったようだ。

 さて、東京市場は今週に入って米国株以上の戻りを見せる意外高の展開となっている。先物中心の売買で下げも上げもまるで空中戦のような目まぐるしさだが、日経平均が半値戻りどころか2/3戻り(3万2585円)近くまで達したことで、今月安値が極めて強い底値となったことは確かだろう。戻りの遅れていたトピックスも半値戻りを超えており、市場に安心感が広がっている。