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2022/06/10

 10日の市場は日経平均が6日ぶりに大幅反落。終値は前日比422円安の2万7824円で3日ぶりに2万8000円台を下回った。欧州中央銀行が急遽利上げに転じたことや米国株の下げを受けて売り先行の展開。ここまで5連騰してきた反動も加わり400円を超える下げとなってしまった。一方、円安トレンドに変わりがないことが分かると下値は2万7800円辺りでピタリと止まり、9時半以降は大引けまで2万7800〜900円でもみ合う様子見相場となった。

 昨日の米国市場は欧州の11年ぶり利上げを受けてダウ平均は大幅続落した。欧州中央銀行(ECB)が来月に量的緩和終了と利上げ(0.25%)を行うと発表。さらに9月の利上げも示唆したことで株式市場はネガティブに反応した。米長期金利も一時1カ月ぶり高水準に達するなど、改めて世界的なインフレと金利上昇が意識されてしまった。米国では10日に5月の消費者物価指数の発表を控えており警戒する向きも増えている。

 さて、東京市場は米株急落ながらも1ドル=134円前後をキープする円安トレンドがある程度下支え要因となったようで、日経平均の下落率は米国株より抑えられていた。5連騰した高値圏であることを踏まえると日経平均はそこそこ耐えた方といえよう。今後はインバウンド回復期待など明るい面もあり、円安トレンドと合わせ、来週も比較的堅調な展開が期待できそう。