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2021/07/30

 7月最後の取引となる本日の市場は日経平均が反落。終値は前日比498円安の2万7283円だった。前日の米国株は上昇したものの国内の新型コロナの感染拡大を嫌気して売りが先行した。その後も中国などアジアの株安や時間外取引の米株先物安などを受けて下値を拡大。直近7月20日の安値(2万7330円)を割り込むなどコロナ売りが止まらない状況となっている。国内では緊急事態宣言地域の拡大が検討されているが、これで収まると見る向きはほとんどいないようである。

 昨日の米国市場はFRBが早期の量的緩和縮小に動かないとの見方が出てダウ平均は3日ぶりに反発した。FRB議長がFOMC後の会見で、量的緩和縮小のできる経済環境にはまだ遠いとの見解を示し、金融緩和が当面続くとの見方が市場を支配した。これにより景気敏感株中心に買いが入りダウ平均は最高値まであと60ドル程度のところまで買い進まれている。原油など商品市況も強い動きとなりリスクを取る環境が整いつつある。

 さて、東京市場は米株高に合わせられず本日もコロナ売りに押される独自の弱さを露呈する展開に。日経平均は1月6日以来の安値に沈み年初来安値に接近するような状況だ。国内の新型コロナの新規感染者数が加速度的に増える一方、五輪開催という身動きの取れないところで政策もまさに手詰まり状態。五輪はあと1週間は続くため来週も下値を模索する展開が予想される。