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2020/06/10

 10日の市場は日経平均が小反発。終値は前日比33円高の2万3124円だった。昨日の米株安や円高の動きを受けて序盤は売りが先行(190円安)したが、下値では引き続き買い戻しや押し目買いがありじわじわと下げ幅を縮小。良好な需給に支えられ中頃からはプラス圏で推移した。時間外の米株先物が堅調に推移していたことも一定の効果があったようだ。

 昨日の米国市場は株価上昇の過熱感からダウ平均は7日ぶりに反落した。直近6日間で2200ドル近くも上昇しており、当然の上げ一服といえるだろう。経済活動正常化への期待は依然として強く、IT・ハイテク株の多いナスダック指数は3日続伸。一時は10000ポイントの大台へ乗せるなど2日連続で史上最高値を更新している。

 さて、東京市場は米株安や高値警戒感から利食い先行の展開となったが、買い遅れていた向きの押し目買いなどで小幅高に切り返す腰の強さを見せている。目立った買い材料なく早々に反発に転じたことで上昇のモメンタムは維持されている様子がうかがえる。一方、円相場が対ドルで本日も上昇している点はやや気がかり。直近3日間で3円50銭も円高に振れており支援材料がひとつ後退している。週末のメジャーSQで売り方の買い戻しも一巡する可能性があるため、より上昇のテンポが鈍る点は留意しておきたい。