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2020/12/29

 29日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比714円高の2万7568円で、1990年8月以来、約30年4カ月ぶりの高値となって取引を終えた。前日の米国株主要3指数が揃って最高値を更新した流れを受けて日経平均は見事に上放れ。直近1カ月の上値のカベとなっていた2万7000円を抜けて上げに弾みがついた格好だ。薄商いで売りが少なく先物主導で行っている歪さはあるが、カネあまりを背景に資金は潤沢で、買い手主導の相場はまだ続きそうである。

 昨日の米国市場は追加経済対策がトランプ大統領の署名によって成立してダウ平均は3日続伸。10日ぶりに史上最高値を更新した。この日は主力ハイテク株の上昇も目立ち指数をけん引。フェイスブック、アマゾン、アップル、MSなどが賑わい、ナスダック指数、S&P500種指数がそろって最高値を更新している。新型コロナの感染拡大や変異種の登場など不安要因は依然として解消されていないが、ワクチン普及への期待もあり市場はおかまいなしに上げている。

 さて、東京市場は米株急伸という材料を得て日経平均が一気に2万7000円のカベを破る上放れの動きに。先物に外国人からと見られる仕掛け的な買いが入り、年の瀬に売り方を踏ませるなど虚を突いた展開だ。円安進行や時間外取引の米株先物の上昇も後押し要因となって2万7000円台を定着させる勢いとなっている。本日から実質新年相場入りとあって、来年に向けて株高継続を期待させる1日となった。