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2024/03/18

 週明けの市場は日経平均が大幅反発。終値は前週末比1032円高の3万9740円で、今月6日以来の水準まで一気に回復してきた。前週末の米国株は軟調だったものの、東京市場では日銀が今日、明日の政策会合でマイナス金利の解除を決めるとの観測がにわかに高まり、かえって不透明感がなくなる(アク抜けする)ことを歓迎する動きが急加速した。先週までの調整で利上げはすっかり織り込んでおり、さらに円相場が安く振れたことにも買い安心感が広がったようである。

 前週末の米国市場は長期金利の上昇を嫌気してダウ平均は続落した。最近の米物価指標の想定外の上昇がじわりと効いて長期金利は4.3%台と2月下旬以来の水準まで上昇。金利上昇に敏感なハイテク株主導で売られダウ平均の下げ幅は一時300ドルに迫る場面まであった。米国では今週にFOMCがあって当面の金融政策の見通しが分かる。事前予想では3月の利下げはまずあり得ないだろうということになっており、利下げ見送りでも失望売りが出ることはあまりなさそうだ。

 さて、東京市場はほぼ利上げ間違いなしというアク抜け感から一気に買い戻される展開となった。これで目先の底打ちが確認でき、日経平均は25日移動平均線(3万8932円)にサポートされる上昇基調にあることも認知された。マイナス金利解除は長きに及ぶデフレに終止符を打つ大きなシグナルになる。株式市場にとっても今回の利上げは必ずしもマイナスにはならない前進を表すものとなるだろう。