トップページへ戻る

バックナンバー

2022/05/11

 11日の市場は日経平均が3日ぶりに反発。終値は前日比46円高の2万6213円だった。昨日の米株安を受けて朝方は160円安と値を下げたが、売り一巡後は値頃感による買いに支えられてプラス圏へと戻してきた。節目の下値2万6000円辺りでは買いが入ってくるようである。一方、米利上げやインフレ持続の警戒感から上値を買う主体は乏しい。トヨタが期待を下回る決算で一時5%も下げるなど、昨今の世界情勢は読みにくいものがある。

 昨日の米国市場は金融引き締めへの警戒感が強くダウ平均は4日続落した。この日の序盤はダウ平均が直近3日間で1800ドルも下げていた反動から買いが先行し、一時は500ドル高まで買われる場面があったが、買い一巡後は11日発表の4月の消費者物価指数を警戒し、一転して300ドル安となるなど不安定な展開に。一方、下げのきつかったハイテク株は長期金利低下を受けて堅調に推移。ナスダック指数は4日ぶりに反発している。

 さて、東京市場は引き続きインフレや米利上げを警戒する方向感の乏しい展開。国内では主要企業の決算発表がピークを越え、今期予想の数字は概ね織り込むような状況となっている。日経平均のPER12倍台前半という割安感が支えとなっているが、上値を買う材料の乏しさが今の閉塞感につながっていよう。明日も下値2万6000円に支えられた動きの少ない相場となるだろう。