トップページへ戻る

バックナンバー

2021/06/09

 9日の市場は日経平均が続落。終値は前日比102円安の2万8860円だった。前日の米国市場でダウ平均が下げた流れから序盤に150円安と売られる場面があったが、その後は小口の押し目買いによって下支えられマイナス圏でもみ合う展開。2万9000円の節目を前に売り方、買い方の小さな攻防が続いている。米国が日本への渡航警戒レベルを1段階引き下げたが空運株以外は材料視されず、全体は模様眺めの1日となった。

 昨日の米国市場は引き続き高値警戒感からの小口売りでダウ平均は3日続落した。ただ、売り物は減少しており史上最高値圏における売り圧力は薄れつつあるようだ。この日の米長期金利は1.51%と約1カ月ぶりの水準まで低下。これを受け半導体以外の主力ハイテク株に買いが入りナスダック指数中心に堅調に推移した。一方、ダウ平均は小幅に上昇する場面もあったが結果的には小幅安へ。地合いそのものは悪くなく最高値更新は時間の問題であろう。

 さて、東京市場は前日の米国市場で半導体関連株が下げた流れが響き同関連株の下げが足を引っ張った。ただ、全体としては下値を積極的に売る動きは見られず底堅さは引き続き保たれている。東証1部の出来高は3日連続で10億株に届かず実需不足は相変わらず。日経平均の1日の値幅は131円にとどまり本年最低を記録している。明日ももみ合い商状となりそうだ。