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2021/05/11

 11日の市場は日経平均が4日ぶりに大幅反落。終値は前日比909円安の2万8608円だった。前日の米国市場でハイテク株中心に大きく売られた流れを引き継ぎ売り先行の展開に。前日に決算を発表したパナソニックも大幅安となり、期待先行で決算を織り込んできた反動も表れている。コロナ禍における首相の国会答弁への不信感も募り投資家は買いにくい状況。業績回復でPER面からの割高感は薄れつつあるが、当面は材料不足かつ地合いが不透明で上がりにくいだろう。

 昨日の米国市場は高値警戒感からダウ平均は6日ぶりに小反落した。序盤はワクチン普及による景気回復期待から一時300ドル以上も値上がりする場面があったが、長期金利の上昇をきっかけにハイテク株が売られると、全体的にも目先筋の手じまい売りが優勢となり終盤は指数がマイナスに転じてしまった。ハイテク株の多いナスダック指数は2.5%の下げとなり、昨日に反発した以上のきつい下げを演じている。

 さて、東京市場は米株安につられて日経平均が今年2番目の下げ幅を記録するなど脆さを露呈する1日に。チャート面では25日移動平均線(2万9391円)、75日移動平均線(2万9275円)を一気に割り込み再び調整トレンドへ。直近3日間の上げを完全に打消し再び下値を模索する格好となった。明日以降は3〜4月の安値(2万8300〜400円)を守れるかがポイントだろう。