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2023/08/03

 3日の市場は日経平均が大幅続落。終値は前日比548円安の3万2159円だった。前日の米株安や米長期金利の上昇が売り材料となって前場から500円を超える下げに見舞われた。米クアルコムが時間外取引で下落しており半導体関連株の下げも響いてしまった。売り一巡後は心理的な節目でもある下値3万2000円辺りで下げ渋る動きとなったが、日米欧で長期金利が上昇傾向にある内は本腰の買いは入れにくく、気迷いのまま底打ちとは言い難い状況となっている。

 昨日の米国市場は急な米国債の格下げを嫌気してダウ平均は4日ぶりに反落した。格付機関フィッチが米国の長期債を最上級の「トリプルA」からひとつ下げて「ダブルAプラス」へと急遽変更。この発表を受けて高値圏にある米国株は一斉に利食い売りを浴びる展開となった。また、事前予想を上回る雇用指標の発表もあって米長期金利が急上昇。ダウ平均は一時400ドルを超える下げ幅まで示現した。金利に弱いナスダック指数は主要3指数で一番の下落率(2.2%)を演じている。

 さて、東京市場はまさかの米国債格下げショックの余波を受けて日経平均が直前のもち合い上放れを帳消しにする残念な展開。せっかく上回った25日移動平均線(3万2745円)も割り込んでしまい、下値3万2000円という7月の底値ゾーンを起点に仕切り直しを迫られる格好となっている。ショックは一過性と思われ、日米の長期金利が落ち着けば再び緩やかな上昇基調を取り戻そう。