トップページへ戻る

バックナンバー

2022/11/09

 9日の市場は日経平均が3日ぶりに反落。終値は前日比155円安の2万7716円だった。前日の米株高を受けて小幅高のスタートとなったが、約2カ月ぶりの高値圏とあって戻り待ちの売りに押され、2万8000円の大台を前にマイナスに転じる展開。米中間選挙の結果は日本企業にも少しプラスに働きそうだが2万8000円を捉えるほどではなかった。むしろ中頃以降は近く発表される米国の消費者物価指数が気になり、手じまい売りが一段と優勢になってしまった。

 昨日の米国市場は中間選挙の結果を先取りした買いが入りダウ平均は大幅に3日続伸した。中間選挙では民主党が下院で過半数割れとなることがほぼ確実で、同党が推す増税や規制強化など、企業にとってネガティブな政策が成立しなくなることへの期待が広がった。一時は500ドルを超えるまで上げ幅を広げる場面も。しかし、10日発表の米10月の消費者物価指数が気になり終盤はやや押されている。この指数の伸び率縮小が進めば一段高の可能性もある。

 さて、東京市場は日経平均が直近2日間で670円上がったこともあって目先筋の手じまい売りが出る1日に。心理的なカベである2万8000円が意識されている上、米国の消費者物価指数を見極めたい雰囲気も強い。今の流れからすると多少悪い数字(インフレ率)でも大きく売られる可能性は低いだろうが、高値圏にあるだけに明日も手を出しにくい状況は続きそうだ。