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2021/09/03

 3日の市場は日経平均が大幅に5日続伸。終値は前日比584円高の2万9128円で6月16日以来の高値まで一気に回復してきた。前日の米株高で買い先行の出だしとなったが、前引け間際にワクチン接種進展や経済規制緩和観測などから先物に一段の買いが入り上げ幅を拡大。さらに昼休み中に首相が自民党総裁選への出馬を見送るとの報道が入ると後場から一気に2万9000円台へ乗せてきた。首相辞任は市場の起爆剤となったようで新体制への期待が一気に膨らんでいる。

 昨日の米国市場は雇用関連指標が予想以上に改善したことでダウ平均は4日ぶりに反発した。この日発表された週間の新規失業保険申請件数が事前予想より少なかったことで買い安心感が広がった。前日のADP全米雇用リポートが悪かっただけにその反動もあったようだ。米国ではこの日も長期金利が低下してハイテク株が上昇。ナスダック指数は連日で過去最高値を更新。S&P500種指数は3日ぶりに最高値を更新している。

 さて、東京市場は久々の国内発の材料に日経平均は大幅高を演じる1日となった。米株高や新型コロナの感染者数減少などある程度下地が整っていたところに、菅首相の事実上の辞任報道が新風を呼び込んだようで、市場は一気に上値を攻める強気の展開となった。手詰まり状態だった体制が変わることでにわかに閉塞感が解消。秋以降の景気回復を織り込みながら今度は3万円を目指す9月相場となりそうだ。