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2020/11/11

 11日の市場は日経平均が7日続伸。終値は前日比444円高の2万5349円で、1991年6月以来、29年半ぶりの水準となった。前日の米株高と新型コロナ治療薬の緊急承認がリスクオンの買いを加速させ、日経平均は一気に2万5000円台を回復。時間外取引の米株先物の上昇も追い風となり中頃から一段高へ。日米で株高が進むなか一段高を見込んだヘッジファンドなどの買い仕掛けもあるようで、過熱感を物ともしない先物主導の大相場が展開されている。

 昨日の米国市場は新型コロナワクチン普及への期待から買いが続きダウ平均は大幅続伸。今年2月の最高値に次ぐ引けとなった。前日のファイザー製ワクチン報道に続きこの日はイーライ・リリー製抗体薬の緊急使用を当局が承認。ワクチンや治療薬の利用が広がり経済活動が正常化するとの期待が一段と強まった。一方、経済活動回復期待でバリュー株への買いが続く半面、グロース株であるハイテクへの売りは続きナスダック指数は続落している。

 さて、東京市場はバイデンラリーに加え新型コロナのワクチン進展も材料となり強烈な上げ相場を演じている。売り方を踏ませようとヘッジファンドなどの仕掛け的な買いも入り、実需買いと合わせ商いが急速に膨らんでいる。米長期金利の上昇などを支えに保険、銀行、不動産の上げも目立ち出遅れ主力株の上げも鮮明だ。大きな上げ波動が進行中で日経平均の強気の展開はまだ続きそうだ。