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2023/07/31

 週明けの市場は日経平均が大幅反発。終値は前週末比412円高の3万3172円で、今月5日以来の3万3000円台回復となった。前週末の米株高を受けて買いが先行し300円を超える上げで始まった。その後も1ドル=141円台後半に入った円安を好感して640円高まで上値を伸ばす場面もあった。日銀が前週末にYCCの運用を柔軟にすると決めたが、政策の正常化ではない(緩和維持)と総裁が後に発言したため、これが日本株の見直し買いにつながっている面もある。

 前週末の米国市場は利上げ継続懸念がやや後退してダウ平均は反発した。この日発表の6月の個人消費支出・物価指数が前月の伸び率から減速し、事前予想をも下回った。物価上昇の勢いが和らいでいるとの見方から利上げ継続懸念が薄らぎ全般的に買い戻しが広がった。インテルやP&Gなど主力企業の決算も好調で買い意欲もじわりと復活。ナスダック指数は3日ぶりに反発し、主要500社で構成されるS&P500種指数は22年4月以来の高値で終えている。

 さて、東京市場は米株高、円安という外部環境の支援を受けて日経平均がもち合いを上放れる形となっている。10日移動平均線、25日移動平均線が収斂する中での上放れなのでトレンド形成上は強めの短期上昇転換ということになる。上場全銘柄で算出される時価総額型の指数トピックスは年初来高値を更新しており、全体としては新たな上昇波動に入ったものと判断できよう。